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格付けの知識 (日経文庫)

格付けの知識 (日経文庫)



格付けの知識 (日経文庫)

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10年前の本だが、基本的な見方はまだ使える

・ 「債券格付けは長期的な視点を重視し、長期にわたる債務返済の原資を見極めるために、収益力やキャッシュフローの安定性を重視し、資産内容の健全性を重んじる」と、利益成長性が重視される株式の評価との違いが説明される。

・ 「減価償却の方法、棚卸資産の評価、キャッシュフロー(税引き後利益-配当・役員賞与+減価償却費)に注目」(P.127)、「Aという符号ならどの業種でも、外国の企業でも同じ信用力でなければならない」(P.132)、「債券格付けで重視するのはROA。資産が有効活用されて一定の利益を生み出していれば、債券などの利払いに支障をきたす可能性が小さいから」(P.134)、「情報開示が不十分な債務は年金、先物、オプション、スワップ」(P.144)、など具体的な手順や見方が説明されている。

・ 日本の11業種(建設、化学、鉄鋼、電機、自動車、総合商社、小売業、銀行、生損保、不動産、電力・都市ガス)と証券化商品の見方が説明されている。本書は1998年11月に出版されたもので現在の状況と当てはまらないものもあるが、まずまず参考になる。例えば、大手小売業では単位売り場面積当り売上高、従業員一人当たり売上高、販売・物流のシステム対応・効率化、品揃え、顧客満足度の高い提案力に注目すべき、との点は今でもそうだろう。

よくまとまっている
格付けに関する知識は、この本のタイトルどおりよくまとまっています。さらに、この本のよいところは、格付けをする際の業種別のポイントが、主な11の業種(建設、化学、鉄鋼、自動車、電機、総合商社、大手小売業、銀行、生損保、不動産、電力・ガス)についてまとめてありますので、日本の産業界のおおまかな現状もわかるところです。値段の割に内容は濃いです。

格付けに関する誤解を払拭する
格付けは企業の財務状態の良し悪しや企業価値をを測定する指標と思われがちですが、そもそもは社債などの債務弁済能力に対する評価なので、大きなリスクテイキングしている成長産業よりも安定志向の企業・健全経営企業の評価の方が高くなります。本書を読めば、そのような誤解が払拭され、格付けの基礎知識が身につくと思います。


発売日: 1998-11

発売元: 日本経済新聞社

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